『博士の愛した数式』(2005)

監督: 小泉堯史
原作: 小川洋子  『博士の愛した数式』(新潮社刊)
出演: 寺尾聰深津絵里齋藤隆成吉岡秀隆浅丘ルリ子 他
 
博士の愛した数式 [DVD] 
   
【あらすじ】家政婦をするシングルマザーの杏子が新たに派遣された先は、交通事故に遭って以来80分しか記憶が持たなくなってしまったという天才数学博士。80分しか記憶が続かない上、数学のことだけを考えて生きてきた博士とのコミュニケーションは杏子にとって困難の連続だったが、少しずつ博士との接し方を学んでいく。やがて、10歳の息子が一人で留守番していると知った博士は、息子も連れてくるよう言い、博士は息子に√(ルート)とあだ名をつける。ルートと博士はすぐに打ち解け合い、これを境に3人の間に楽しく和やかな時間が流れ始めるのだが…。
 
 
第一回本屋大賞に輝いた小川洋子の同名ベストセラーを、
「雨あがる」「阿弥陀堂だより」の監督が 寺尾聰深津絵里主演で映画化した感動ストーリー。
 
劇場公開時は、見に行こう、見に行こうと思っていたのに結局行けなかったので
レンタル開始早々DISCASからコレが届いて、ほんとうれしい。
まあ、そんな事はどうでも良いのですが。
 
特にそれらしい山場があるわけでもなく、それらしいオチがあるわけでもない。
しかし、そんな静かなドラマであるのに時間を感じさせない。
気がつけば、いつの間にかエンドロール・・・
ちょっとオーバーかもしれないけど、そんな感じだった。
  
先生になったルートが生徒に語るという形式で進行するのがとっても良かった。
これで博士が語る数学、数字の魅力を違和感なく後にルートが説明できると言うわけだ。
そして、何よりルートから博士の話を聞いて、生徒たちはいったい何を感じたのか?
それが非常に気になったわけだが、終盤ルートの話が終わるとほぼ同時にチャイムがなり
生徒たちは席を立ち、ルートは黒板の物を片付け始める。
「えー、こんな話を聞いて生徒たちは何も感じないの?」と思った瞬間
1人の女生徒がルートに声をかけ、続けて「ありがとうございました」と言う。
どういった意味の「ありがとう」かは、わかりませんが、
この一言で、ぼくは何か救われた気分?とにかくとっても良い気分になりました。
 
ちょっと気になったのは、博士の記憶が80分しかもたないという事。
この80分という数字には、特に意味は無いのだろうか?
90分でも100分でも物語上、どうでもいい数字なのだろうか?
ってか途中、博士ホントに80分しか記憶持たないの?
と、ちょっと思っちゃったりもしちゃったけど。
それに子どもの頃のルート。
出来がよすぎる。
あんな、人の気持ちがわかる、素直な小学生いるんでしょうか?
 
最後に、これ1人で見たんですけど、出来れば次は子供と見たいと思いました。
もしかしたら、ルートが博士に影響を受けて数学の先生になったように
息子もこの作品を見て、何らかの影響を受けないかな?なんて淡い期待を抱いたりして。
まあ、今の息子が黙ってこの映画を見続けられるとは、思えませんがね。
そのうちという事で・・・。
 
 
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