『隣人13号』(2004)

監督: 井上靖雄
原作: 井上三太  『隣人13号』(幻冬舎コミックス刊)
出演: 中村獅童小栗旬新井浩文吉村由美石井智也
    劇団ひとり三池崇史(友情出演) 他

 
隣人13号 [DVD] 
    
【あらすじ】10年ぶりにこの地元に帰ってきた青年・村崎十三。彼は小学生の頃、赤井トールから凄まじいイジメを受け、今その復讐を果たすために戻ってきたのだった。さっそく赤井と同じ職場に就き、機会を伺う十三。だが、彼の存在は赤井に忘れられていたうえ、またしてもイジメを受けるハメに。しかし、十三の体内には全く別の人格で凶暴な“13号”が潜在していた。13号は、赤井を殺すことで復讐を達成しようと徐々に凶暴性を増していく。ところが、その凶暴性は度を超えていき、もはや十三の力で自制することが出来なくなっていた…。
 
かなり癖があります。
かつて、三池監督が「殺し屋1」で浅野忠信ファンというだけで劇場に訪れた、さほど映画に興味の無い女性たちをギャフンと言わせたような。
今回も小栗旬見たさにこの作品を観た人がギャフンと言ったとか言わないとか・・・。
こういう作品見なれているいる人じゃないと辛いんじゃないかと。
普通いや〜な気分になる、とてもぼくにはピッタリでシックリくる作品でした。
 
邦画特有の静かな怖さって言うのかな。
十三が現場で仕事仲間をバコバコ殴り殺すシーン。
普通に見る、とても静かな何気ない日常の中、パコパコ殴る音と、その脇を気づかず走り抜けていく「ビーン」というスクーターのエンジン音がとても静かで印象的。
死神を便所で笑いながら殺すところも怖い。
 

   
中村獅童新井浩文の個性派対決はイイ。両者一歩も譲らず良い演技をしてます。
特に新井浩文は、毎回いろんな役柄を演じるが、毎回「コレは地なのでは?」と思えるように見事にハマるから凄い。
吉村由美のヤンママ?は結構いける。あんな人いるもん。でもって初めて彼女をSEXYと思ってしまった。
でも彼女の息子に対する愛情の描き方がイマイチ。特に誘拐されたとわかってから。普通あんなふうにしていられない。それともそれほど息子を愛していなかった?
 
ラスト、トールに頭を下げられておかしくなる13号。
そして、いじめのあった小学校時代へ。
いじめのあった小学生の時。十三、お前がちゃんと反抗していれば、お前がシッカリしていれば、こんな悲劇はおきなかった・・・という事かな?
今更、いじめられる側にも問題があるって言いたいのかな?
それにあれは小学生と大人の世界ではどちらが現実なのか夢なのか?
時代が戻ったのであれば、それはそれでいい。
    
この映画、どことなく三池崇史監督作品と似ているところがあるような。
まだ、これが初監督作品なのでわかりませんが、次回作も期待したいところです。
【75点】
  
 
------------------------------------------------------------------------   
[人気blogランキング]   [ブログランキングranQ]   [にほんブログ村 映画ブログ]