『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』(1968)

監督: ジョージ・A・ロメロ
出演: ジュディス・オディア、デュアン・ジョーンズ、ラッセル・ストライナー他

  
 [3度目の鑑賞]
 
【あらすじ】バーバラとその兄ジョニーは父のお墓参中、突然男に襲いかかられる。必死で逃げるバーバラは1軒の田舎家に避難、同じく田舎家に逃げ込んできた者たちと、生き残りをかけたゾンビとの戦いが始まる。
 
今更わたしが語るまでもない古典にしてホラー映画の金字塔。死者が蘇り生者の肉を喰う“ゾンビ”。そして、その定義を作ったロメロの記念すべき第一作。
 

ロメロ監督のゾンビ映画では、ゾンビは単なる1アイテムに過ぎず、ホラー作品ではあるが本筋はヒューマンドラマにあると思うんですよね。コノ作品でも”生き残るために策を練り努力する者””ショックのあまり正気を失った者””自分の事しか考えない者”・・・と田舎家に逃げ込んだ人たち、ぞれぞれの危機的状況における心理や、それによるイガミ合いなどが話の中心ですし。この辺は、その後の作品『ゾンビ(1978)』や『死霊のえじき(1985)』とシリーズ一貫してのテーマになってますからね。(「ランド・オブ・ザ・デッド」はまだ見ていないのでわかりませんが)
 
とにかく会社勤めをしながら、週末を利用してこんな作品を撮ってしまったロメロの熱意と才能には頭が下がる。
 
ゾンビ以外の作品ではイマイチ冴えないロメロ監督ですが(次はキング原作『回想のビュイック8』を撮るらしい)、だったらゾンビ映画だけ撮ってればいいじゃん。おいらはいつまでもついて行くよ、と思う今日この頃です。
 
最後にコノ『ナイト・オブ〜』の冒頭、墓場で兄弟を襲うゾンビ(ビル・ハインツマン)が劇中一番ゾンビの演技がヘタクソだと思うのは、わたしだけ?